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遺産分割協議書の作成方法に関するQ&A

  • 文責:所長 弁護士 長谷川睦
  • 最終更新日:2024年11月8日

遺産分割協議書は相続人全員で作成しなければならないのですか?

遺産分割協議書は、相続人全員で作成する必要があります

なぜなら、遺産分割協議自体が、相続人全員でしなければ法的に有効ではないからです。

遺産分割協議書の作成方法としては、相続人全員の署名と押印を1枚の用紙で作成することが多いです。

相続人全員で作成すると聞くと、全員で集まって作成しなければいけないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、一堂に会して作成する必要はなく、持ち回りで作成しても問題ありません。

相続人それぞれが単名で作成することもあり、これを作成するときは「遺産分割協議証明書」と呼ばれることもあります。

遺産分割協議書を作成する際は実印で押印しなければならないのですか?

相続手続きをするためには、遺産分割協議書を実印で押印して作成する必要があります

実は、遺産分割協議書を実印で押印して作成しなくても、遺産分割協議自体は法的に有効なものと扱われます。

しかし、相続手続きに対応する法務局や金融機関としては、法的に有効な遺産分割協議があったかどうかを確認するために、相続人本人がそのような協議をしたかどうかを確認する必要があります。

そして、その確認のために、遺産分割協議書が実印によって押印されており、この印影と印鑑登録証明書の印影とを照合する必要があるのです。

そして、それを確認するためには、遺産分割協議書が実印によって押印されており、この印影と印鑑登録証明書の印影とを照合する必要があるのです。

冒頭で「相続手続きをするためには」といったのは、そのような趣旨になります。

相続人の一部が海外に住んでいて印鑑登録ができないのですが、どうすればいいですか?

海外に住む方は印鑑登録ができないため、印鑑登録証明書を発行することができません。

この場合、海外に住む相続人は、日本の領事が作成した署名証明(サイン証明)とともに、遺産分割協議書を提出することで相続手続きを進めることができます

参考リンク:法務省・外国に居住しているため印鑑証明書を取得することができない場合の取扱いについて

遺産分割協議書は自分たちでも作成できますか?

遺産分割協議書の作成は、必ずしも専門家でないと作成できないものではありませんので、ご自身で作成することもできます。

ただし、遺産分割協議書の作成を誤ってしまうと、そのことが原因で相続人同士のトラブルに発展してしまうことがあり、そうなると、せっかく作成した遺産分割協議書が無駄になってしまうおそれもあります。

また、相続手続きの中には、家の名義変更など、不動産の登記手続きも含まれることがあります。

相続した家の名義変更手続きについて、詳しくはこちらの記事もご覧ください。

これらを専門家に依頼するのであれば、初めから遺産分割協議書も作成してもらった方がよいでしょう。

遺産分割協議書を作成することに不安がある場合は、専門家に相談して作成されることをおすすめします

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